大手門は現在皇居東御苑に三ヵ所ある出入り口のひとつとして使われています。JR線を利用して来園する場合は東京駅で降りて、この門から入園するのが最も近いです(少し歩きますが)。駅から門の間もかつての江戸城の郭内で、大名屋敷などがあった場所ですが、今は高層ビルが立ち並ぶオフィス街に変わっています。地下鉄の大手町駅、特に千代田線と三田線を利用するのが一番近く、C13出口から地上に出ると、目の前に大手門が見えます。同じ大手町駅でも、半蔵門線、東西線、丸の内線を利用すると多少歩くことになります。
現在の大手門にかかる橋は土橋ですが、関東大震災前は木橋がかかっていたようです。古い写真を見るとこれを確認できます。江戸時代に建てられた大手門は昭和時代まで残っていたようです。宮内庁のホームページによれば、旧大手門は第二次世界大戦中の空襲により、渡櫓門は焼失しましたが、1967(昭和42)年3月、皇居東御苑の開園に合わせて復元されました。高麗門のほうは無事だったようです。
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大手門の遠景 -
外側から見た高麗門 -
外側から見た渡櫓 -
枡形内から見た渡櫓門 -
枡形内から見た渡櫓門の右側 -
枡形内の土塀と雁木(石階段)と鉄砲狭間 -
枡形内の石垣 -
枡形内の石垣とツツジ -
枡形の外側から大手門渡櫓へ入るための雁木 -
土橋の脇にたたずむ野鳥
現在の大手門の枡形内には青銅製の鯱が一点展示されていますが、これは空襲で焼失した渡櫓門の屋根に飾られていたものです。場所は頭部だとか背面だとか言われていますが、「明暦三丁酉 初冬 銅意入道 正俊作」という文字が刻まれており、このことから1657(明暦3)年の明暦の大火で門が焼失したあと、再建された際に制作されたものであると考えられています。
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展示されている青銅製の鯱