旧江戸城桜田門
旧江戸城三ノ丸の門で、こんにち桔梗門と呼ばれている門は内桜田門とも呼ばれていました。それに対してこの門は外桜田門とも呼ばれていました。
1680(万延元年)3月、大老の井伊直弼が登城途中に桜田門外で行列を襲撃されて暗殺された事件、いわゆる桜田門外の変でも有名な門です。
この門は、もちろん修復などはされているはずですが、完全なかたちで残っているうえに、中をとおることもできます。
桜田門付近の桜田濠 桜田門 門の外側から見た高麗門 門の外側から見た渡櫓門 石垣にとまる小鳥
桜田門の中
土橋を渡って高麗門をとおって門内に入ります。右に90度曲がると大きな渡櫓門があります。この渡櫓を支えている石垣は、普通に四角い石だけを積み上げたのではなく、亀の甲羅のような変則的なかたちもあり、それが隙間なく積まれていて、表面もデコボコしていなくて滑らかです。芸術的ともいえる石垣で大きな渡櫓を支えて、崩れることもありません。
枡形内から見た渡櫓門 枡形内から見た高麗門 芸術的な渡櫓門の石垣 渡櫓門の石垣に刻まれた刻印
桜田門の桜
門内には桜の木が2本あり、春になるときれいな花を咲かせます。
桜田濠の土塁にも数本の桜が植えられています。歩道から見ると、ちょっと見下ろすようになり、いつも下から見上げている桜とは、若干印象が違います。
渡櫓門近くに咲く桜 枡形内(門の中)にある桜 桜田濠の土塁に咲く桜と桜田門 土塁に咲く桜 土塁に咲く桜を近くから 桜田門の近くから見た土塁の桜
皇居正門へ
渡櫓門をとおり抜けると、そこは観光名所としてもおなじみの皇居正門(旧江戸城西ノ丸大手門)前の近くです。
門はとても大きいので、車で通過することもできるようです。2022年5月22日、アメリカのバイデン大統領が就任以来初めて来日し、天皇陛下と面会するために車で御所に向かい、そのときこの桜田門を通過する様子がニュースの映像で流れました。もちろんこれは特別な車両のみでしょうが、現在ではこのように、車でも門を通過できるようになっています。ただし城門なので、高麗門をとおって直角に曲がらないといけない構造になっているため、運転はしにくいかもしれません。
皇居正門の近くから見た渡櫓門